【武蔵野都市伝説】File No.05 井の頭公園に住む男
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井の頭公園の中に12年住んでいる男、Furaさん。
ターバンを巻き、髭を生やしたその姿はインドの行者のようだ。
彼は井の頭公園で野宿生活を続け、夕方になると、いせやの横でギターを弾き始める。世界中を旅した彼は、英語や日本語でたくさんの愛ある歌を歌い続ける。
井の頭公園に彼はなぜ住み続けるのか。
Furaさんは弾き語りで投げ銭を得てお金を稼ぎ、時折ネットカフェでインターネットにアクセスする。そして世界中に環境問題に関する情報を発信をしている。ビルゲイツ財団のホームページにアクセスして、環境問題について意見を書き込み、情報交換をした事もあるという。
井の頭公園で野宿しているのは、環境問題をうったえるためだ。
「井の頭公園の池で起こる事と、太平洋上で起こる事は、リンクしている。毎日ここで寝起きすると温暖化を肌で感じる。弓形に温暖化は進んでいる。食糧危機が心配だ」と、Furaさんは言う。
また、世界のトップブレーンの3割は、有機体をあきらめているという。有機体である人間をやめ、サイボーグになったり、ロボットに近づこうとしている。AI、メタバース、シンギュラリティ、世界はものすごいスピードで変化している。しかしFuraさんは有機体であることをあきらめていない。
井の頭公園に来たら、そこに住む動物や植物という、有機体を確認してほしい。
地球が青い状態でいるために、Furaさんは井の頭公園で今日も歌い続けるのだ。