カツ丼は43年前の開店当時からおいています。カツ丼・親子丼・天丼といえばそば屋の定番で、どんぶりだれとして使っているそばのもり汁が全ての基本です。出汁と返しを合わせ、湯煎をかけて数日おきながら、3〜4日ほどかけて仕上げます。一番の元であり大事なものです。
もり汁があればあとはアレンジ。カツ丼ではカツは揚げ置きをせず、オーダーが来てから揚げて、お客さまには揚げたてをお出ししています。

そば屋のカツ丼とは

元々は生そばを出していたんですが、19年前に手打ちそばに変えました。手打ちそばにしないとそば屋としては認めてもらえないようなところもあり、手打ちそばに変えてさらに味を追求しています。実は、カツ丼はやらずに天丼のみぐらいにして、少しのそばで高い値段をとったり、美味いそばを作ることに専念することも考えました。でもうちはハイブリッド。サラリーマンや若いお客さんもいますし、昔からの常連さんも通ってくれているので今の形で続けています。メニューが多いとやることが多くて、正直メニューを減らしたいんです(笑)

吉祥寺には中清、ほさか、砂場、まつやなど有名店がありますが、この辺りでは普通のそば屋がなくなりつつあります。昔は8人ぐらいで出前もやっていました。警察署やNTT、JT、市役所、横河電機、などお得意先は結構あって、そのお客さんは今でもお店に通ってくれています。カツ丼は昔からのお客さんからの注文も多いです。出汁を生かしたものをお客さんも望んでいるのか天丼もとても喜ばれています。昔は天ぷらも揚げて置いておいたけど、カツ丼と同じく今はできたてを提供しています。ちゃんとやらないと淘汰されてしまうので。